打ち抜き加工

打ち抜き加工とは

打ち抜き加工とは、抜型と面板の間に加工材を挟み上から目的の型を押し当てて任意の形状を打ち抜く加工方法です。

打ち抜き加工を簡単に表すと「型取り」ともいえます。例えばクッキーを作る際に生地に星や丸型の型を押し当ててくりぬいて形を成形しますが、この原理と一緒でクッキーの生地が「素材」で星や丸といった目的の形をした「型」でくり抜いていく加工となります。

打ち抜き加工は型さえあれば何度でも同じ形状のものを成形できます。また、型を成形するといっても成形部分のみであるため型の製作コストもさほどかかりません。そのため安価なコストで大量に生産できるというメリットがあります。

一方抜き打ち加工は平面素材の加工に限られていたり、形状が違うものを成形するためには型を変えなければいけないため、少量生産には向いていないという特徴があります。

打ち抜き加工とは

抜き型の種類

抜き加工の種類は主に3種類に分けることができます。

トムソン型(トムソン刃)

トムソン型(トムソン刃)

抜き打ち加工の代表的な加工方法で、木の板に溝を掘ってその溝に刃(トムソン刃)を埋め込んだ「抜き打ち型」を用いて成形する方法です。1枚ものの抜き加工に向いている加工方法で、型抜きと同時に折りスジやミシン目も入れることができます。

木の板をベースとするため、刃の形状を自由に変えることができるため、金型に比べて低コストかつ短納期という特徴があります。また、名前の由来は米国のジョン・S・トムソン氏が設立したトムソン社が製造した打抜き機が広まったためだといわれています。

ピナクル刃(ピナクルダイ)

ピナクル刃(ピナクルダイ)

金属板にエッチング刃を用いて上から打ち抜いて加工する方法となります。トムソン型は1本の刃を曲げて成形するため、どうしても繋ぎ目に段差が生じて抜き断面にも段差が現れてしまいます。ピクナル刃だと金属で刃と一体になっているため、繋ぎ目がなく非常に高精度な形状にも対応することができます。

しかしピクナル刃は金属の金型となるため、製造コストや納期がかかったり、一部でも刃が欠けると修復が困難であるなどのデメリットもあります。

ビク型(ビク刃)

基本的にはトムソン型と同じで木型を用いて打ち抜く方法ですが、手差しで一枚ずつ素材を入れる加工方法となります。生産性は劣りますが、小ロットの生産に向いているともいえます。

名前の由来は、ドイツのシュナウダー社が製造したビクトリア型印刷機を改造して型抜き機に用いた名残からといわれています。今では手動式の型抜き加工全般がこの呼び方で呼ばれています。

打ち抜き加工の種類

抜き打ち加工は加工の素材の方法によっても2種類に分けることができます。

ハーフカット

ハーフカット

加工材料をすべてカットするのではなく、下側の台紙セパレーターの部分はカットせず残すという方法がハーフカットとなります。

シールのように台紙を残すことができるため、次工程での作業性が向上したり数量管理がしやすいというメリットがあります。

オールカット

オールカット

台紙セパレーターまですべてカットすることをオールカットといいます。シールなどのテープ等製品は剥がしにくくなるため、セパレータに背割れスリットをして相手製品に貼りやすくする加工もおこないます。

打ち抜き加工の利用用途

打ち抜き加工はシールなどの薄型のものの加工だけでなく、材料が1枚ものになってさえいれば型の形状を変えて厚板も加工できます。打ち抜き加工で製造される製品を見てみましょう。

フィルム

フィルムの打ち抜き加工

フィルムの製造はオールカットでおこなわれます。ロール状の材料を利用しながら連続して穴あけ加工をしていきます。

ゴム

ゴムの打ち抜き加工

パッキンなどのゴム製品も打ち抜き加工で製造されます。ピナクル刃を用いて一気に大量生産することが多いでしょう。

スポンジ

スポンジの打ち抜き加工

スポンジの打ち抜き加工は主にトムソン刃によっておこなわれます。ストリッパーを設けて材料を押さえつけてから加工することで型崩れぜす高品質な製品ができあがります。

シール

シールの打ち抜き加工

ハーフカットで台紙セパレーター部を残して加工していきます。シート状で加工する方法の他に、ロール状で加工する方法も用いられます。

テープなど

テープなどの打ち抜き加工

オールカットをしてトレー梱包をしたり、ハーフカットでロール状やシート状の製品に仕上げるなど、用途によってさまざまな方法が用いられます。

プラスチック加工

プラスチック加工とは

プラスチック加工は、旋盤やマシニングを使った切削加工、金型を使った射出成形・押出成形、3Dプリンティングなど、その工法は幅広く存在します。モノマド辞典では、プラスチック加工の各工法について、詳しく解説していきます。

  • 打ち抜き加工とは、抜型と面板の間に加工材を挟み上から目的の型を押し当てて任意の形状を打ち抜く加工方法です。打ち抜き加工を簡単に表すと「型取り」ともいえます。例えばクッキーを作る際に生地に星や丸型の型を押し当ててくりぬいて形を成形しますが、この原理と一緒でクッキーの生地が「素材」で星や丸といった目的の形をした「型」でくり抜いていく加工となります。
  • プラスチック加工は、旋盤やマシニングを使った切削加工、金型を使った射出成形・押出成形、3Dプリンティングなど、その工法は幅広く存在します。モノマド辞典では、プラスチック加工の各工法について、詳しく解説していきます。
  • 光造形とは、槽に満たした液体状の光硬化性樹脂に紫外線レーザー光を照射して一層ずつ硬化させて積層していく3Dプリンタの1つの造形方法です。3Dプリンタは、3D-CADや3D CGのデータを元にスライスした2次元の層を1枚ずつ積み重ねていくことで立体モデルを製作する加工方法ですが、造形方式には材料押出堆積法、粉末焼結積層造形、光造形など数種類の方式があります。
  • ブロー成形とは、柔らかくした材料を金型にセットし、空気を入れ風船のように膨らませる成形方法の事です。ブロー成形のブローとは英語でblow、すなわち「吹く」という意味があります。
  • 真空注型とはレジンキャストとも呼ばれ、真空に近い状態で型内に樹脂を流し込んで樹脂製品を複製する成型方法のことです。コストをかけずに精度の高い樹脂製品を成形するのに適した方法でもあります。
  • 加熱して軟化させた板状のプラスチックなどの樹脂を型に合わせて真空吸引して3次元の製品を成形する方法のことです。真空成型は成型材料の材質や型を変え、真空状態にまで吸引するため、複雑な形状の製品を作ることができます。使用する型を変えるだけで成型するものを変えることができるため、一つの設備で複数の製品を作ることもできます。
  • まずは読み方から、『切削』は『せっさく』と読みます。意味は漢字の通り、金属や木材、またはプラスチックなどを切ったり削ったりして加工することです。切削加工には3種類の加工方法があり、金属や樹脂などの工作物やドリルなどの工具を回転させて理想の形状に仕上げていくことができます。
  • 押出成形とは、加熱してドロドロに誘拐された樹脂を型の中から押し出し、そのまま空気や水で冷却して固化させて連続的に成形する方法をいいます。金型の内部で樹脂を冷却させるわけではなく、投入口より入れられた材料が加熱シリンダー内で加熱され、金型の押し出し口から通過させて一定の形状を成形する方法です。
  • 射出成形(しゅしゅつせいけい)とは、金型を用いた製品の成形方法のことをいいます。主に合成樹脂などの材料を熱で溶かし、金属の金型内に流し込んで目的のものを成形します。

光造形

光造形とは

光造形とは、槽に満たした液体状の光硬化性樹脂に紫外線レーザー光を照射して一層ずつ硬化させて積層していく3Dプリンタの1つの造形方法です。

3Dプリンタは、3D-CADや3D CGのデータを元にスライスした2次元の層を1枚ずつ積み重ねていくことで立体モデルを製作する加工方法ですが、造形方式には材料押出堆積法、粉末焼結積層造形、光造形など数種類の方式があります。

光造形は、もっとも古くからある方式です。高精細かつ表面の滑らかな造形物を作成することが可能です。1986年に3D Systems社(アメリカ)の創業者により開発されました。

露光方式によりレーザー方式/SLAと一括露光方式/DLPがあります。DLPは、光硬化性樹脂に下部からLED光線を当て一層 ずつ造形する方式です。一度にXY方向の樹脂を露光し、1層全てを一括で硬 化させる為、レーザー露光方式に比べ速い造形を行います。造形 物の精度も高く、エッジの立った高精細な造形ができます。

また、ノズルから光硬化樹脂材料を供給して紫外光を照射するインクジェットプリンタのような方式もあります。他の方式に比べて構造が複雑になる為、加工機は高くなりますが、槽に光硬化樹脂を満たす方法と比較して未硬化で無駄になる材料が減るのでランニングコストは安くなります。

光造形とは

光造形の流れ

3D-CADまたは3DCGソフトで3Dデータを作成し、STL※1データに変換します。

スライサーソフトで3Dデータをスライスし、2次元の層にし積み重ねたデータに変換。

光造形加工機にスライサーソフトで変換したデータを転送します。

造形開始

造形終了

液体状の光硬化性樹脂にまみれているので後処理で除去乾燥します。

※1:STLデータとは、三次元形状を表現するデータを保存するファイルフォーマットのひとつです。3D Systems社で開発された3D-CADソフト用のフォーマットであり、多くのソフトに使われてるスタンダードフォーマットです。

■光造形イメージ図

■スライサーソフト変換データ

■サンプルデータ

光造形の特徴

通常の切削加工が除去加工とすると光造形は、追加加工です。切削加工は中空形状や刃物が入りにくい形状、刃が届かないような形状は加工ができません。追加加工は材料を盛っていくので除去加工では困難な複雑な構造や成形品で金型から抜けないアンダーカットなどを有する3次元形状を 簡単に製作することができます。

また、治具や金型を作る事が不要な為、短時間でのモデル製作が可能です。金型を製作する前の確認用サンプルとして可視化できるので試作品に向いています。塗装・シルク印刷も可能です。

光造形のメリット・デメリット

メリット

・治具、金型が不要で複雑な形状試作品を短納期で製作可能です。
・微細で高精細な造形が可能です
・表面が滑らかな造形が可能です

デメリット

・1ショット数秒の射出成形品と異なり造形時間が長くなります
・太陽光で硬化が進み、壊れやすくなります
・洗浄などの後処理に手間がかかります

光造形の材料

光造形には光硬化性樹脂を使用します。光硬化性樹脂とは、紫外線によって硬化する樹脂で、樹脂の分子どうしが結合することによって、液体から個体に変化する性質があります。その性質を利用して、光造形方式の3Dプリンタの素材として用いられます。セラミックなどのフィラーの混入が可能です。

光硬化性樹脂の種類は数が限られています。物性値がPP(ポリプロピレン polypropyleneの略)相当、PC(ポリカーボネート polycarbonateの略)相当、ABS(アクリロニトリルブタジエンスチレン AcrylonitrileButadieneStyreneの略)相当などで殆どがエポキシをベースとした樹脂ですが、透明度の高いアクリル系樹脂もあります。

光造形の利用用途

目で見て確認ができる可視化モデルとして確認用のデザインモックアップ製作などが用途として多いです。

・機構確認用サンプル
・真空注型用のマスター
・鋳造用のマスター
・評価用のモデル
・展示会用のサンプル
・検査用の治具
・実験用のパーツ

ブロー成形

ブロー成形とは

ブロー成形とは、柔らかくした材料を金型にセットし、空気を入れ風船のように膨らませる成形方法の事です。ブロー成形のブローとは英語でblow、すなわち「吹く」という意味があります。

材料は熱で溶ける熱可塑性樹脂。パリソンと言う筒形状にしたものを空気で膨らませることができる位にやわらかく、かつ溶けださない程度の状態にします。そのパリソンを型に入れ、圧縮空気を吹き込んで型に押し付け冷やし硬化させます。

ペットボトルやポリタンクのような中空の製品を作る為、中空成形とも呼ばれています。ブロー成形の歴史は古く、日本においては、1952(昭和 27)年頃に食品容器として、PE(ポリエチレン) のブロー成形容器の本格的な商業生産が始まっています。

ブロー成形で作られているモノは射出成形についで私たちの身の回りに多く使われています。射出成形と異なる点は、射出成形が溶かしたプラスチックを金型に押し込んで固める製法に対し、ブロー成形は、押し出し機を搭載したブロー成形機を使い、押し出し機で筒状のパリソンと言われる容器を作ります。金型に挿入してふくらませるという製法です。

ブロー成形のイメージ図

ブロー成形の特徴

射出成形では金型から抜けない形状(内側が膨らんだ)を作る事ができます。

ブロー成形は射出成形と違い高圧がかかる訳ではなく、あまり複雑な形状は作れない為、射出成形の金型と較べれば若干安価になります。(パリソンの金型も作る場合、射出成形より高額になることもあります。)パリソン自体は流通している既製品を使うことが可能です。

また、ブロー成形は、パリソンの温調や圧縮空気を吹き込む為、設備が大掛かりになります。その為、射出成形と較べて、大量生産向きです。また膨らませ金型に張り付けて成形するので肉厚部や内側部分の細かな制御は難しく、肉厚を正確に作ることが困難で寸法精度が高くありません。

膨らませた時の材料の伸びに差が生じ不良の原因になるので、成形品の部分によって厚みに偏りが生じる、偏肉を避ける形状に設計する必要があります。偏肉を抑える好ましい形状は、なで肩、しりすぼみで、断面は円か角のとれた方形、パーティングライン(金型の合わせ目)を長径とした楕円形状もしくはそれに近い長方形がのぞましいとされています。

ブロー成形の種類

押出ブロー成形

押出ブロー成形とは、可塑化(熱で柔らかくした)材料を押出したパリソンが冷却しないうちに直接空気を吹き込むホットパリソン方式であり、ダイレクトブロー成形とも言われます。

押出機で加熱し柔らかく温調された樹脂を金型上部から底の有る試験管のようなチューブ形状に押し出します。柔らかい状態のパリソンを金型で挟んで内部に空気を吹き込み冷却後、金型を開いて成形品を取り出します。

食品容器の成形に広く用いられている方法です。特に、酸化による食品の劣化を防ぐボトルとして、各種食用油容器やマヨネーズ容器等が成形されています。

射出ブロー成形

射出ブロー成形とは、射出成形でパリソンを成形した後、ブロー用金型に移して空気を吹き込むことでボトル状に成形する方法です。別名プリフォーム成形とも呼ばれています。

押出ブロー成形に比べ、寸法精度が高く品質や量産性に優れた成形方法です。押出ブロー成形では、パリソンを挟んだ時に生じた不要な部分はバリ(ロス材)として除去しますが射出ブロー成形は不要です。

「ヤクルト」の容器は、スチレン樹脂を用いてこの方法で成形していることが多く知られています。

ブロー成形の製品例

食品容器:ペットボトル、ヤクルト容器、調味料、油のボトルなど
日用品、家庭用品:ポリタンク、じょうろ、シャンプーボトル、洗剤のボトル、薬瓶など
自動車部品:ガソリンタンク、冷却水タンク、ブレーキオイルタンク、パイプ類など
その他:楽器ケース、工具箱、レジ袋、玩具など

ブレー成形の製品例

真空注型

真空注型とは

真空注型とはレジンキャストとも呼ばれ、真空に近い状態で型内に樹脂を流し込んで樹脂製品を複製する成型方法のことです。コストをかけずに精度の高い樹脂製品を成形するのに適した方法でもあります。

真空注型で使用する樹脂は粘度が高いものばかりで流動性が低いものの、真空状態を作って型内の空気を抜いてから樹脂を流し込むため、気圧差により型内の隅々にまで樹脂を送ることができます。

真空注型はシリコンゴムを用いた「ゴム型」と樹脂を彫り込んだ「プラスチック型」の2つに分けることができます。通常ならばゴム型を用いられることが多く、マスターの形状をそのまま複製する工法となります。一方プラスチック型は金型のようにマシニングセンターで作られます。

真空注型の特徴

真空注型は金型を製作せずに成形することができるため、少量生産時のコストを削減する設計や開発段階などの製造に向いているとも考えられます。しかし真空注型のゴム型やマスターサンプルは加工環境や使用環境の影響を受けやすいため、完成品の精度は切削品のように細かく成型できないという特徴もあります。

ただし、マスターサンプルの精度次第でエンボスなどの複雑な形状も忠実に再現することも可能のため、いかにマスターサンプルの仕上がりを良くするかによって完成品の精度が変わってきます。そのためマスターサンプルは光造形や切削で作成し、その後は熟練した職人のハンドワークによって丁寧に仕上げられることが多いです。

真空注型のメリット・デメリット

真空注型は簡易的なシリコンゴム型を使用されることが多く、短納期や低コストでの製造が可能です。また、素材は二液の熱硬化性ウレタンやエポキシなどを使用し、その物性の幅はとても広く、樹脂材料自体も着色できたりと成形品のバリエーションは非常に豊富です。

さらにインサートナットや端子を入れて成形することや、異なる材質の樹脂を一体にすることもできますので、様々な工業製品にも用いられている成形方法でもあります。

反対に真空注型のデメリットは、その工法から使用できる樹脂素材がウレタン系かエポキシ系に限られているため、強度テスト品の成形には適していません。また、ゴム型からは1型で約20ショットほどしか成形することができません。さらに透明品を作成したい場合は10~15ショットとかなり少なくなってしまうため、大量生産には適していないとも考えられます。

真空注型の工程

真空注型で製品を製作するときは、まずはじめにマスターサンプルを製作する必要がありますので、複製の元となるものを切削や3Dプリンタで作成していきます。

①出来上がったマスターサンプルをシリコンゴムで覆い、完全に固まったらシリコンゴム型を割ってマスターサンプルを取り除きます。

②マスターサンプルを取り除いた後は再びシリコンゴム型を復元し、バラバラにならないように固定します。

③出来上がったゴム型を真空炉の中に入れ、型内にウレタン樹脂などの材料を流し入れると、真空引きで細部まで樹脂が流れ込んでいきます。

④ウレタンが固まったらゴム型を割って複製された成型品を取り出します。もし精度が必要であれば仕上げ加工をおこなって完成となります。

真空注型の材質の種類

真空注型で使用される材質の種類をご紹介します。最も有名な材質は、硬度や耐衝撃性などの機械的特性のバランスが良く、樹脂素材の中でも最も安価で汎用的なABSライクでしょう。ABSライクの標準色はベージュ・黒・白の3種類となります。

また、真空注型で使用される樹脂の中で最も柔らかく弾力性があるPPライクという材料が使用されることも多いようです。さらにPPライクは曲げや引っ張りの力に対して強く、硬度を変えて半硬質な製品も作ることができます。

透明な成型品を製造したい場合は、靱性がある透明ABSライク(ウレタン)を利用します。さらに透明度が非常に高いアクリルライク(エポキシ)を使用しますが、割れやすい特徴もあるため、成形品の取り扱いには注意が必要です。

真空注型の材質の種類

真空成形

真空成形とは

真空成型とは、加熱して軟化させた板状のプラスチックなどの樹脂を型に合わせて真空吸引して3次元の製品を成形する方法のことです。

真空成型は成型材料の材質や型を変え、真空状態にまで吸引するため、複雑な形状の製品を作ることができます。使用する型を変えるだけで成型するものを変えることができるため、一つの設備で複数の製品を作ることもできます。

そのため試作品や非量産品などの少量生産品も低コストで短期間で作ることもできます。さらに成型機に一つずつ材料をセットするため、材料の色を変更すれば様々なバリエーションのものを作ることもできるでしょう。

主な真空成形で出来る製品

真空成形の特徴

真空成型は型素材が多く安価で生産できるため、設備投資にかかる費用を抑えることができます。また、樹脂素材は熱すれば膨張性に優れるため、薄肉や大型製品の成形が容易にできるのも大きな特徴です。さらにエンボスしたものやバックプリントしたものが成形できるため、仕上げが容易という特徴もあります。

一方で、一枚の樹脂の板を型に押し当てるため、部分的に肉厚にすることができなかったり、ビン状のような中空成形のような加工ができないといったデメリットがあります。真空成形は形の成形のみに使用されるため、後加工が必要で、その際にはスクラップが大量に発生するというネガティブな特徴もあります。

真空成形の工程

真空成型は主に「エアースリップ法」と「プラグアシスト法」という2種類の方法があります。

エアースリップ法

エアースリップ法では、加熱してやわらかくなった樹脂を圧縮空気によって膨張させ、下側から凸型を送り込んで材料に押し当てていきます。

その後、凸型の内側を真空吸引し、材料を型に密着させて複雑な形状に成型していきます。

成型後は空気や水蒸気を当てて樹脂を冷却させ、十分に固まったところで型を下げて加工完了です。内側から型を密着させるため、表面上は非常に滑らかな仕上がりとなります。

プラグアシスト法

プラグアシスト法では、加熱してやわらかくなった樹脂を型に密着させるために、真空吸引すると同時にプラグと呼ばれる上型で樹脂を抑えて成型していきます。

樹脂を冷却させたら上型と下型を外して成型完了となります。通常では難しい複雑な形状でも成形することができます。

通常凸型の方をドレープフォーミングといい、凹型をストレートフォーミングと呼びます。また、真空成型では成形後に不要な部分を除去する仕上げ工程が必要となり、成形品の不要部分を切断し、形状を整えることをトリミングといいます。

単純な形状のトリミング方法はプレス機でおこなっていますが、曲線や複雑な形状、少量生産品の場合はプログラム制御のNC加工機でおこないます。NC加工機は一度プログラムを打ち込むと何度でも均一に加工できるため、同じ製品を大量に製造する場合に向いています。

真空成形で使用される材質

真空成型で使用される成型材料は様々な特徴を持っているため、用途によって最適な材質が選ばれます。例えば、耐熱の容器を製作するのであれば、PP(ポリプロピレン)を選び、耐油性や難燃性のものを成型するのであればPVC(塩ビ)やPMMA(アクリル)の材料を選定します。

また、真空成型はスクラップが大量に発生するため、材料を選定するときはリサイクル性が良いものが選ばれることも多いようです。例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)やPP(ポリプロピレン)、アクリルやABS樹脂などが当てはまります。

主な真空成形で出来る製品

真空成型はプラスチックなどを自由な形に成形することができるため、日用品生活品では卵のケースやコンビニの弁当ケース、ゲーム機や液晶ディスプレイといったものから、業務用では配送トレーやパレット、自動販売機のパネルなど多種多様な製品が作られています。

また、樹脂製品は自動車の部品でも多用されており、フロントバンパーやヘッドライト、インパネといったパーツも真空成形で製造されています。

真空成形とは

樹脂切削加工

樹脂切削加工とは

まずは読み方から、『切削』は『せっさく』と読みます。意味は漢字の通り、金属や木材、またはプラスチックなどを切ったり削ったりして加工することです。

切削加工には3種類の加工方法があり、金属や樹脂などの工作物やドリルなどの工具を回転させて理想の形状に仕上げていくことができます。

製造業に用いられている切削加工ですが、そもそも木材や金属、樹脂といった工作物を好みの形状に仕上げるために切って削ってという加工をしていきます。切削加工には旋盤・フライス・穴あけといった3つの種類や抵抗力や耐熱性、加工速度という3つの注意点があります。また、工作物の素材では樹脂切削加工が難しいとされています。

ここでは上記のポイントについて解説していきます。

樹脂切削加工とは

切削加工の方法

切削加工での3つの種類をみていきます。

旋削加工(ターニング)

旋削加工は工作物を回転させ、チップ(工具)を一定方向に動かして切り込みます。このとき、工作物の回転速度とチップの送り速度、切り込み量で精度に影響が変化し、工作物は基本的にらせん状に仕上がります。

細かくいえば、チップにもサイズがあり、どのバイト(チップを挟むフォルダーのようなもの)を使用するかで使用するチップも変わります。また、切り込みには角度がありますし、ピック量というチップの移動量(短い間隔ほど精度はよくなるが、加工時間が長くなる)によっても工作物の精度が大きく変化します。

フライス加工(ミーリング)

工作物をバイスで固定(テーブル側)し、工具を回転させて(主軸側)加工しますが、テーブル側と主軸側を移動することで工作物に平面だけでなく、R形状を付けることができるので、立体的な加工が可能です。

ハンドルやボタン、レバーなど操作する項目が多くなりますが、立体的な完成品を作れるので汎用性が高い加工といえるでしょう。

穴あけ加工(ドリリング)

工場勤務ではない人でもイメージしやすい工具といえばドリルです。穴を開けるという意味ではドリルが一番連想しやすいといえるでしょう。ドリルは二つの刃がらせん状に連なっており、浅穴と深穴を加工します。ドリリング加工では工作物の深さと材質(硬度)、ドリルの強度が重要です。

ドリリング加工では切り屑が次々に発生しますので、これを除去しないと余分な抵抗力が発生してしまいます。そこで外から切削油を用いて切り屑が加工面に付着するのを防ぎますが、深くなればドリルの先端に切削油が届きにくいという懸念も生じてしまいます。このような場合、ドリルの先端から切削油を噴き出す方式が必要となるでしょう。

切削加工の注意点

抵抗力

各加工には必ず抵抗力が働きます。加工速度や切り込み量が大きいほど抵抗力も増します。抵抗力が大きくなれば、その分工具への負担も増えますので、最終的な工作物の仕上がり精度にも影響が出てしまうでしょう。

耐熱性

工作物と工具が干渉することで熱が発生します。工具には耐熱性に優れた素材や硬度が求められますが、抵抗力が大きくなるほど温度も上昇しますので、加工する条件によっては工具が劣化して仕上がり精度に大きな影響が出てしまう恐れがあります。

そのため切削油を用いて加工時に冷却する必要があります。また、加工する面積や体積によっても総熱量が変わります。

加工速度

加工速度は加工方法にもよりますが、一般的に遅くすることで精度が良くなる傾向になります。加工した工作物の表面にはギザギザの山と谷が発生し、表面粗さという精度が求められます。加工速度を遅くすることで表面粗さがよくなり(山と谷の差が小さくなる)ますが、その分加工するサイクルタイムが遅くなってしまうでしょう。

加工速度は上記に挙げた抵抗力と耐熱性への影響力はもちろん、製品精度にも関係します。とはいえ、どの現場でもサイクルタイムの短縮は通年の課題といえるでしょう。

主な材質紹介(樹脂)

切削加工において、木材や金属、樹脂などの材質を工作物に用いています。中でも加工するのに難しいのが樹脂です。樹脂には熱を加えることで硬くなる超硬化性樹脂と逆に軟らかくなる熱可塑性樹脂があり、一般的にはプラスチック(多く流通しているのは汎用プラスチック)といわれます。毎日何かに手が触れるものでもあり、広く一般的に使用されています。熱可塑性樹脂は熱によって変化しやすくなるので、リサイクルがしやすく、超硬化性樹脂よりも環境面にも優れています。

樹脂は金属に比べて軽く、完成した製品も金属よりも傷が付きにくく、工場の現場ではワークを搬送する面で擦り傷や打ち傷を防ぐメリットがあります。

しかし、切削加工においての樹脂は熱を持ちやすくて膨張してしまいます。熱で膨張した場合、当然ながら冷えると小さくなり、希望の寸法公差に仕上げるのが難しいものです。その為、冷え代寸法を考慮しながら切削加工する必要がありますが、樹脂は時間をかけてゆっくり加工しても溶けやすいという性質をもつので、何かと工夫が求められるでしょう。

まとめ

切削加工は工具や工作物を回転させて、金属や木材、樹脂を理想とする形状に加工していきます。切削加工にはそれぞれ以下の加工方法があります。

・旋盤加工(ターニング)…工作物を回転させ、工具を一定の方向に動かして切り込む
・フライス加工(ミーリング)…工作物を固定して工具を回転させ、両者を移動しながらさまざまな形状に仕上げる
・穴あけ加工(ドリリング)…工作物を固定し、ドリルを回転させて穴を開けていく

これらには抵抗力・耐熱性・加工速度という3つの注意点があり、それぞれ工作物の加工精度に影響を及ぼします。

また、樹脂は汎用プラスチックとして日常生活に欠かせない素材です。中でも多く流通されている熱可塑性樹脂は熱を加えて軟らかくなり、さまざまな形状を作ることが可能です。そのために熱を持ちやすくて膨張し、冷え代が大きくなって加工寸法が一定しづらいといえます。樹脂切削加工においては冷え代を考慮して作業する必要性があるでしょう。

押出成形

押出成形とは

押出成形とは、加熱してドロドロに融解された樹脂を型の中から押し出し、そのまま空気や水で冷却して固化させて連続的に成形する方法をいいます。

金型の内部で樹脂を冷却させるわけではなく、投入口より入れられた材料が加熱シリンダー内で加熱され、金型の押し出し口から通過させて一定の形状を成形する方法です。

材料が押し出された後に冷却して硬化させていきますので、一定の形をした成型品を連続的に成形する方法ともいえます。

押出成形とは

押出成形の特徴

成型品はどこを切断しても同じ断面形状をするのが押出成形の特徴となります。丸い形状の押し出し口であれば丸棒が製造され、四角い押し出し口であれば板材、ドーナツ形状の金型であればパイプ形状の製品が出来上がります。

食品に例えると、生クリームの絞り金をイメージするとわかりやすいと思います。金型の押し出し口を様々な形状のものに変えることで、目的の製品の形状を成形でき、製品によっては表面が滑らかで仕上げが不要というメリットもあります。

押出成形は設備自体は複雑で加工が難しそうにも見えますが、金型の設備を交換するだけで樹脂の形状を「自由に」「連続的に」「安定して」成形することができるため、プラスチックなどを加工する方法としては極めて合理的な加工方法ともいわれているのです。

押出成形の工程

押出成形の工程

押出成形では、樹脂のペレットをヒーターを使って加熱・溶解させながら金型内に押し込んでいきます。その後、金型から成形された溶解プラスチックを冷却固化させます。

金型からは絶えず溶解プラスチックが出てくるため、金型だけでは十分な冷却時間を確保できませんので、サイジングダイという成形物が変形しないように支えながら冷却する装置を通します。

サイジングダイから出た後は冷却水槽を通り、引取機で引っ張られながら必要なサイズにカットされていきます。薄板や柔らかい製品はドラムに巻き取って成形することもあります。設備を一度稼働させるとほとんどを自動でおこなってくれるため、効率よく生産することができるでしょう。

押出成形でできる種類と製品例

押出成形で成形できる種類と製品例をご紹介していきます。

樹脂を投入し、金型から押し出すという基本的な押出成形の製造方法であることには変わりませんが、成型品の「大きさ」や「形状」によって金型や成型品を引っ張る方法が異なりますのでご紹介していきます。

ちなみにJIS規格では厚さが0.25mm以上のものを「シート」とし、それ以下のものを「フィルム」と定義されています。

シート押出

シート押出

金型から押し出された樹脂をロールで巻き取りながら冷却して成形をおこないます。主に食品容器や建材、事務用品や衛生用品などのシート類を製造しています。

Tダイによるフィルム押出

Tダイによるフィルム押出

シート押出と同じ成形方法ですが、金型で樹脂が扇形に広がるように薄く成形していきます。シートを長さ方向に引き伸ばして強度を増しながら成形していきます。

異なる材料のラミネーションにも用いられる製造方法で、ラミネート品や各種フィルムなどがこの方法で成形されます。

インフレーション法によるフィルム

インフレーション法によるフィルム

樹脂を円筒状に押し出し中に空気を入れて膨らませながらフィルムを成形します。

空気を入れて膨らませることによりフィルムが直径方向に伸ばされ、さらに巻き取る方向にも引き延ばすことができるため成形品の強度を増すことができます。ラップやポリ袋など非常に薄い材質のものを製造するときに用いられます。

パイプ、チューブ、異形品

パイプ、チューブ、異形品の押出成形

溶解した樹脂を二重円筒状の金型を用いて押し出していきます。押し出された樹脂はサイジングダイで冷却固化して成形していきます。

各種パイプだけでなくチューブや窓枠のサッシなどがこの方法で製造されています。

丸棒

丸棒の押出成形

中実の円筒状の金型を使用します。金型の押し出し口のサイズによって様々な大きさの丸棒を成形できます。

丸棒押出では成型品が冷却過程で外側から冷却されて固化することで内側が徐々に引っ張られ変形していきます。そのためサイジングダイで全体をしっかり冷却できるように設計することが非常に重要です。

射出成形

射出成形とは

射出成形(しゅしゅつせいけい)とは、金型を用いた製品の成形方法のことをいいます。主に合成樹脂などの材料を熱で溶かし、金属の金型内に流し込んで目的のものを成形します。

溶かした樹脂を金型内に送り込むことから注射器で液体を注入することに似ているため、「射出成形」と呼ばれています。金型を用いた成形方法で、同じ精度のものを連続して作ることができます。

日用品や家電製品、自動車の部位など我々の生活に欠かすことができない製品もこの方法で製造されています。

射出成形とは

射出成形のフロー

射出成形の加工は、まず材料の投入口にペレット状の樹脂を入れます。ペレットは管路を渡って金型の中に送られますが、管内で温められて液状へと変わります。

金型成形部分の隅々へと流れた樹脂は、冷却や加熱によって硬化し目的の形が完成します。その後金型が開き、仕上げに管内に残っていた樹脂部分をカットして完成となります。

製造現場では、金型内に複数の成形品が作れるように設計され、液体となった材料が全ての成形部に流れて一度に大量の製品を作ることができるように工夫されています。

射出成形のフロー

射出成形のメリット・デメリット

射出成形のメリットは、精密なものを成形をすることができるため様々な形状のものを作ることでしょう。また、射出成形で加工したものは、ほとんど後加工の必要がありません。

そのため、一度金型を製作してしまえばあとは材料のみとなりますので、生産量が多ければ多いほど製品単価を安くすることも可能です。

一方、金型製作には一定期間日程が必要となりすぐに生産することができなかったり、金型製作の仕上げ作業は手作業でおこなわれるため、製造コストが高くなりがちで、初期投資の費用が大きくなるデメリットがあります。

さらに極端な肉厚、薄肉の成形が難しいという面もあります。

射出成形のメリット・デメリット

主な射出成形の種類

射出成型の加工方法が用いられる材料は「熱可塑性樹脂」「熱硬化性樹脂」といった2種類の材質がありますのでそれぞれご紹介します。

熱可塑性樹脂の射出成形

温度が高くなると溶解(可塑化)し、温度が下がると硬化する熱可塑性樹脂の射出成形は、金型内で樹脂を十分に冷却して成形をおこないます。

ポリエチレンや塩化ビニル樹脂、フッ素樹脂などもこの方法で成形されます。

金型構造が簡単で金型製作費用が安価なのが大きなメリットですが、冷却までに時間がかかるため、大量生産品よりも少量品や試作品、大型品成形品の製作に向いているともいえるでしょう。

熱硬化性樹脂の射出成形

あらかじめシリンダ内で樹脂に熱を加えて金型内に流動しておき、樹脂の硬化温度に設定した金型内に射出して成形します。

硬化しものは再び液体に戻ることはないため、熱可塑性樹脂の射出成形のように冷却する必要がありません。そのため加工時間を必要としないため、大量生産に向いている成形方法ともいえるでしょう。

また、成形の際には流動性や効果性、供給性に配慮します。射出し射出速度が速すぎると摩擦によって発熱硬化し、反対に遅すぎると流動性が悪く、成形不良を引き起こしてしまいます。

熱可塑性樹脂の射出成形と異なり、残渣を再利用することができませんので、成形を中止する際は一旦樹脂を全て除去しておく必要があります。熱硬化性樹脂の成形材料には、エポキシ樹脂やポリウレタン樹脂、シリコン樹脂などがあります。

その他特殊な成形

射出成形は材質や製造方法を変えることで多様な製品を製造できるでしょう。ここでは特殊な射出成形の方法をご紹介します。

2色成形

2色成形

成形機の中に2つの金型を用意し、片方の射出ユニットで成形したものを、もう片方の金型内に入れて再び異なる材料や形状を成形する方法となります。2つの材料を使用して成型品を製作することで、より複雑な成型品が作れるため組み立てにかかる工数や部品を削減することができます。

ただし2種類の金型が必要となるため、金型製作コストが高くなるデメリットもあります。

金属射出成形(MIM)

金属射出成形(MIM)

金属射出成形は「Metal Injection Molding」の頭文字による名称でも呼ばれ、金属粉末を焼結させる製造方法となります。

基本的には焼結可能な金属であれば、どのようなものでも成形することが可能です。また、金属粉末の射出成形は材料の混合や層の形成もできるため、通常の加工方法では不可能な製品を作ることができるでしょう。

金属射出成形で成形された製品は通常の金属製品同様に表面処理や熱処理、表面研磨やメッキ加工などといったことも可能であるため、汎用性に優れています。

インサート成形

複合加工とも呼ばれるインサート成形は、樹脂成形金型内に金属部品やナットなどのインサート品を装填してから樹脂を注入し、樹脂とインサート品を一体化させる成形方法をいいます。

インサート成形は本来ありえなかった樹脂と金属などの異なる材質ものを一体化させることができるため、成形品の強度向上やインサート品の位置精度向上といったメリットがあります。

自動車のECUユニットのカバーや水冷装置の部品などはインサート成形で製造されています。